リンパ脈管筋腫症(LAM)の治療
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これまでのところ、LAMを根本的に治療する方法は見つかっていないため、LAMの進行を抑える治療が行われます。日本国内では現在、LAMの治療薬が承認されています。このLAMの治療薬は、LAMにおける細胞増殖の原因となるmTORを阻害する作用をもっており、肺機能の低下を防ぐ効果が期待できます。
患者さんの大半が女性のため、女性ホルモンが関与すると考えられ、ホルモン療法が行われることがあります。しかし、その効果は十分確認されておらず、今後明らかにする必要があります。
LAMによる症状がある場合や、LAM以外の病気がある場合は、それぞれの症状や病気に対する治療を行います。例えば、呼吸機能改善のための気管支拡張剤投与、気胸に対する手術などです。まれですが、腎血管筋脂肪腫から出血した場合は、血管をふさいだり、腎臓をとったりする手術が必要になることもあります。
また、呼吸状態が悪化した場合には、酸素吸入療法と呼吸リハビリテーション、さらには肺移植を行う場合もあります。
LAMでは、患者さんごとに病気の重症度や進行スピードが異なります。治療が及ぼす生活面などへの影響も含め、医師とよく相談して治療法を選択していく必要があります。
新潟大学医歯学総合病院 魚沼地域医療教育センター | |
髙田 俊範 先生 |