リンパ脈管筋腫症(LAM)の診断と検査
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LAMの診断は、患者さんの情報(年齢・性別・病歴など)や、呼吸困難・咳などの呼吸器症状を確認して行います。CTを含むX線検査や呼吸機能検査も行います。確実に診断するためには病気の部分を顕微鏡で調べる必要があり、内視鏡検査や手術により病気の部分を一部採る検査(生検)を行います。胸や腹部にたまった胸水や腹水から診断できる場合もあります。こうした検査でLAM以外の病気でないことを確認したうえで、LAMの診断を行います。最近では、血液中のVEGF-Dというタンパク質が診断の助けになるらしいことがわかってきました。
定期的に行う検査
LAMと診断されると、定期的にいくつかの検査が実施されます。一般的には呼吸機能検査、CT検査、血液検査、尿検査などです。また、肺と心臓は密接に関係していますので、心臓超音波、心電図などの検査を定期的に行い、心臓に負担がかかっていないかどうかを確認します。
生検について
生検とは、病気の部分を一部切り採って、顕微鏡で調べる検査です。LAMに関する重要な情報を得ることが可能で、体への負担などを考慮しながら行われます。
LAM患者さんが経験する可能性のある生検には、経気管支肺生検や胸腔鏡下肺生検などがあります。経気管支肺生検は、気管支内視鏡を病気のある部位まで進め、内視鏡の先についているハサミのような器具を使って肺の一部を切り取る方法です。口から喉の奥まで麻酔をかけて行います。胸腔鏡下肺生検は、胸に小さな穴を3つ開け、その穴からビデオカメラにつながった胸腔鏡という器具を入れて病気の部分を見ながら肺の一部を切り取る方法です。一般的に全身麻酔で行われます。
新潟大学医歯学総合病院 魚沼地域医療教育センター | |
髙田 俊範 先生 |